金型設計技術資料
(樹脂金型設計・成形金型設計の問題点と対策方法)


<主な成形不良とその原因>
不良現象:焼け・黒条
焼け・黒条とは成形品に点又は流れ模様状に黒く焦げたように見えるものを言います。

   不良が起こる原因 対   策 
 成形機によるもの (1)成形材料がシリンダー内の滞留等で部分的に過熱が発生する。
(2)成形機ホッパー取付部の冷却不足。
(3)成形機のシリンダー温度が高い。
(4)成形射出圧力が高い。
(5)シリンダー容量が大きすぎる。
(1)シリンダー内で滞留しない対策をとる。
(2)ホッパー取付部の冷却を行う。
(3)シリンダー温度を下げる。
(4)射出圧力を低くする。
(5)容量の少ないシリンダーに改良する。
 金型によるもの
(金型設計)
(1)金型キャビティ内にグリスや油が付着している。
(2)金型ゲート部の磨耗により過熱分解する。
(3)金型排気不良により焼けを生じる。
(1)金型キャビティ内の付着物を除去する。
(2)金型ゲート部を耐磨耗性の高い金型材質に変更する
(3)エアベントを設置する。エアベントの金型設計を見直す。(深さ等)
  (焼け部にエジェクターピンを設置するのも効果的。)
 材料によるもの (1)潤滑剤が多すぎる。
(2)成形材料中に発揮分を多く含んでいる。
(3)成形材料の熱安定性が悪い。
(1)潤滑剤を出来る限り減らす。
(2)成形材料中からの発揮分を除去する。
(3)材料の検討。

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